出会い頭に願い事
「ここで見といたほうがいい名所ってどこですか」「願い事は何」
「言葉が通じるのはいいけど、質問と食い違ってない?」と綿帽子は思いました。
「願い事妖精は見つかったら願いをかなえなきゃならないのさ、ニンゲンはそう信じてるから」綿帽子の気分がわかったようです。
炭でお湯を沸かす器具。上に紅茶ポット保温台あり
「お茶にしましょう」とヘリオトロープが言いました。サモワールを取り出しています。「サモワールなんて見たの久しぶりだよ。それロシアではもう絶滅したよね」と白い巻貝のような帽子の妖精がいいます。
電気ポットにとってかわられたのです。
罠抜け経験ケースバイケース
「そのお茶に眠り薬を入れるつもりかい? 寝たら拘束して3つ以上かなえろっていうんだな」と白巻貝。「カフェイン飲料じゃないほうが良さそうよ」と綿帽子。
「眠り薬はもってません」と暁鼠(あかつきねず)。
「日に当るとすっきり目覚めるお薬を姉さまが持ってた気がする」
欧州、地方独自ルール
「あんたたちの作法では招かれたお客が話をして楽しませるんだったな」と白巻貝。「どういうお作法?」綿帽子は驚きました。
「そういうところもあります」
「聞いたこともないわ。『話をして楽しませる』って難易度超ハイレベルじゃない?」