オブジェにもどうぞ
ドレスエプロンの蕾型アップリケのポケットから、ふた握りも突き出している、さっき折ったガラスの小枝が、乗る時に使えるのが身振り手振りでわかりました。「全部食べちゃわなくてよかった」と綿帽子。
「お土産にしようと思ったからね」と竜胆色(りんどういろ)。
「お土産にも少しは残るかしら」
「これでお土産を買いすぎなければ」
ずっと目を楽しませるバービーのままの心意気
いろんな肌の色と色んな服を着た人がいるので、綿帽子もウイスタリアも、じろじろ見られたりはしませんでした。綿帽子の方は、ビビッドイエローのジャケットと白いミニスカートをはいて、白い大きなつばの帽子、黄色いハイヒール、レモンオレンジ色クラッチバッグの、オレンジよりの赤のルージュをくっきりと塗った、フランス人みたいなお洒落なお婆さんから目が離せません。
特大ジャー入り、減ってる様子の見えないワセリン
「決まっているってああいうのをいうんだわ。このエプロンドレスもいいけど、もっとバッチリおしゃれした日に落ちてくるんだった」綿帽子はとくにあの口紅が素敵だと思いました。綿帽子には、まだあれは無理でした。
「でも、ワセリンを塗っただけのピンクの唇は、色が気分で変化するよ」